2017.12.31

お題にこたえて③ たむりんの2017年(特別編)

今春、巷では共謀罪なんてのが話題になり、賛否両論入り乱れる中、ヤミテンロンで強行採決となったようであり。

 

この法案、もはや議論は風化しつつあるが、テロを未然に防げれば万々歳、だがそもそもそんな効力はないのでは? 逆に冤罪を生み出す危険や、時の権力者が自分に都合の悪い連中をバンバン摘発しちゃうんじゃないの?なんつー事が懸念されており。

 

何がテロなのか?どういった行為を企んだらテロリスト予備軍と認定?それをジャッジするのが時の権力者の都合であった場合、まためんどくせー世の中になりそ~…だりぃ…と、そんな意見もあったりなかったり。

 

日本上空ミサイルミーな昨今。ファッキュー。

 

ここは一つ、来たる未来に備え、仮にこのワタクシ、タムリンが政権を握った場合、共謀罪というのがどのような形で人々の生活に影響を及ぼすのかをシミュレーションするしか。

 

シエスタ義務化をマニフェストに掲げ、僅差で首相の座についたお昼寝党党首、タムリン総理は正直ビビっていた。

なぜって。こんなふざけた政策を国民が支持するなどとは夢にも思っていなかったから。

 

そもそもなぜタムリンがこんな馬鹿げた政策を打ち出し総裁選に立候補したかと言うと、ここのところ、国会議員の夜な夜なの不倫疲れから来る議会中の居眠りが今までになくバッシングされていたからであり。

多くの議員が非難される中、最も槍玉に挙げられていたのが他でもない、タムリン議員だったのであり。

 

タムリン議員は頭にきて、自分が不眠症である事を証明する医師の診断書を国会に提出し、公開。

これには社会保障の安定を訴える野党の連中も同情し、タムリンは一躍弱者の味方のようにもてはやされ。

晴れて自分の、日中突然襲う急激な眠気への理解を得たタムリンは報道陣の前で、

皆様も自律神経を労わり、ご自愛くださいませ。テレビ局各局には深夜アニメの放送時間帯を変えていただくよう一致団結し働きかけていきましょう。

と訴え。

 

不眠の原因は不倫疲れでなく深夜アニメで、診断書は偽装だった事がバレたタムリン議員は大バッシングに合い。

今度は今度でバッシングのストレスから本当に不眠症になり、今まで以上に国会中に居眠りをするようになってしまい。

 

一度など答弁の最中に壇上で眠ってしまい、寝言で総理に向かい、

ところで国民的ギタリズムのバンビーナはおたくの夫人をポイズンしたのでしょうか?

などと意味不明な質問をしてしまい、私人である妻を侮辱するな!と怒られてしまい。

 

そんな議員としての危機的タイミングで、受診中にドクターから、

最近では大手の会社でもシエスタを導入しているところがある、

なんつー話を耳にし。

 

シエスタというのはスペインら辺にある習慣で、ようはお昼寝の事のようで。

仕事でもお勉強でも、食後に軽くお昼寝をする事で頭がクルクル回り、午後の作業の効率もクルクル上がるとか。

そんなら国会議員も堂々と寝てしまえばいい。それで効率が上がるなら政策自体は決して悪いもんではないと思い、マニフェストに掲げて総裁選に出馬したら、当選してしまい。

 

だが、お昼寝以外にこれといった政策を一切打ち出してないのに、国民はよくおれを支持したもんだと、タムリンは思い。

支持率はなんと七割を超えている。みんなどんだけ眠いんだ。

支持理由の内訳は、

シエスタの合理性による景気回復に期待、が四割。眠いから、が三割。あくびだけし回答なしが三割。

タムリン総理、この国の民に呆れ。共感し。あくび。

 

国民の過半数はふざけ半分でタムリンを支持し、当選させたくせに、就任初日から昼寝総理昼寝総理と揶揄し、からかい。

はいそうですよ、昼寝総理ですよと開き直って議会中に思いっきり寝たら、寝るな、税金泥棒と以前と同じく罵倒され。

寝るな、昼寝総理、という矛盾した言葉も投げ付けられ。

これに対し、昼寝総理は眠い目をこすり、毅然とした態度で言い放つ。

 

日本人のそういうとこがダメなのだ。クールビズだっつっても大切な商談の場ではみんな示し合わせてネクタイを締め背広を着ていく。赤信号、みんなで渡ればなんちゃららの腐った精神が抜けなきゃ何をやっても同じ事。

ここはリーダーであるこのぼくが、お昼寝ビズを徹底してやる。見てやがれ。

赤信号、寝ながら渡れば怖くない!

 

昼寝総理は議会にマイ枕を持ち込む、枕ソムリエに作らせたテンピュール素材の逸品だ。

のちにこれ、経費で作った事が週刊誌にすっぱ抜かれ、叩かれ。

叩く前に日干しにしてくれと言ったらさらに叩かれ。

 

マイ枕を手にした昼寝総理は昼食後、午後の議会が始まると、全ての野次を無視して横に。総理の後頭部をテンピュールが優しく包む。

野党議員から激しい野次が。

 

寝てんじゃねーよ寝不足総理。

寝不足総理は意に介さず、余裕綽々と寝返りをうつ。

どうせ昨夜も遅くまで深夜アニメを見てやがったんだろう!

寝不足総理はムクッと起き上がり、野次に対し一喝。図星だったから余計にムカつき。

 

なぜおれが昨晩、けものフレンズの一挙放送を観てた事を知ってんだこの野郎! またどっかから個人情報が漏れてやがる。だれだ、共謀してやがるのは?

こっちにゃ最終手段があんだぞ? 共謀フレンズは一人残らずブタ箱へ!

 

野党議員、黙る。やはり共謀罪を恐れ。寝不足総理は静まり返った場を満足気に見渡し、改めて横に。

今度はアイマスクもし。のちにこれも経費で作った事がばれ、このくらいの事は目を瞑ってくれと言ったらやはり叩かれ。

 

毅然とした態度でお昼寝体制に入った寝不足総理を相手に、一旦は黙った野党議員達だったが、彼らもバカではなし。

共謀罪は恐ろしいが、寝るな!と直接批判する以外の事をバカでかい声で騒ぎ立ててやれば、寝不足総理もうるちゃくて眠れまい。

バカげた嫌がらせが始まり。

 

野党議員達はマイクにメガホンをあて、バカでかい声で質問。音が割れまくり、何を言ってんだかわからない。が、寝不足総理を叩き起こす事には成功し。

 

うるちゃーい! 怒鳴る総理。

寝起きの低血圧でかなり不機嫌。だが、怪物総理もバカではなし。

音割れしたメガホンで質問を叫ぶ野党議員を一瞥し、懐から紙袋を取り出す。処方薬。

怪物総理は紙袋からマイスリーを取り出し、水で流し込み、また横に。

 

だがこれで諦める野党議員達でもなし。

元ロックギタリストという肩書きのルー山リード議員が、自らの選挙演説で用い、苦情が殺到したため封印していた爆音作戦に出る。マーシャルアンプ50台を積み上げ。

 

ルー山議員はアンプのつまみを全てフルテンに絞り、マイクに向かい、

 

現在の我が国は米政府と共にwildsideを歩く由々しき状況。総理はThe Donaldとrocket manのviciousな関係についてどう思われるか?

などと訳のわからない質問をし。

 

国会がノイズに包まれ。

この状況下で寝ている者など一人もなし、怪物総理も目を覚まし。

ここで引き下がる怪物総理でもなし。

 

怪物総理は、懐の紙袋から必殺のマイスリーとウイスキーを取り出し、ツーシート分を一気に流し込み。

数秒後、一瞬意識を失ったかに見えた寝不足総理の目がカッと見開き。

OD総理は覚醒し、ある事ない事ベラベラと話し始め。

 

perfect dayを迎えるにはテポドンを迎撃せにゃならんし、それには北のheroinが必要だし、おれのバンビーナがイヴァンカをpoisonすれば日米同盟は今後100年安泰だし!

 

OD総理がそう宣うと、野党議員は失言だ失言だとまくしたて。

OD総理は、うるちゃーい!もうこうなったら共謀罪つかったらあ!とブチ切れ。

 

共謀罪の効力や定義には様々な解釈があるので、つーかおれもそこまでよくわかってないので、ここで言う共謀罪はザックリ言って、

テロを起こしそうな感じのやつを未然に捕まえる事ができる新ルール、

という事で。

 

OD総理は、

テロを起こす=寝てる人を起こす=ノイジーマイノリティ=全員ブタ箱行きフレンズ

と言い放ち、今度はデパスをツーシート、テキーラで流し込む。

 

こうして昼夜ラリったOD総理による、共謀罪を盾にした独裁的な摘発が乱発。

OD総理に反対する国民は摘発を恐れ、昼夜恐ろしくて眠れず不眠に。心療内科が大繁盛し、睡眠薬の横流しとODが大流行し。

世は大変に乱れたが、政府と裏で繋がる製薬会社を含む一部の企業はボロ儲け。さらなるハード睡眠薬を求めるジャンキー達の個人輸入での仕入れ先の多くがアメリカだったりして、ひょんな事から日米同盟はさらに固いものとなり。

 

国内にはもちろん反対勢力もいたが、共謀罪での摘発を恐れ、公に声をあげるのはなかなか難しい状況。日本は寝るものと寝かせるものとに二極化し、格差は開く一方となり。

 

そんな状況下で、貧しく、寝かされる側の人間なのにOD総理を支持するという、アンビバレンツな集団が現れ。昼寝右翼である。

 

この昼寝右翼達の多くは、OD総理がまだ一議員で、昼寝議員と呼ばれていた頃に出版した『美しい昼寝』という著書に感銘を受けた者達であり。

 

その多くが、それまでは昼寝原理主義者として冷遇された切なきマイノリティーであり、社会的に弾圧される立場にあったが、彼らの愛する昼寝を称賛したこの本にアイデンティティをくすぐられ、市民権を得、OD総理の熱狂的信者となっていき、今ではOD総理に心酔する余り、思想信条が美しい昼寝から美しいODにすり替わってしまったハードコアジャンキー達なのであり。

 

睡眠薬の蔓延により、この国のマスメディアは完全に寝てしまい。

どんな理不尽な事が起きようが、共謀罪を恐れ、政府にとって都合のいい情報しか流さなくなり、都合の悪い情報には目をつむり、眠り。Zzz。

 

かくして、日本は寝た。テポドンが飛ぼうが、ネーポンが再発されようが、寝た。

 

寝ている日本を見、残りわずかとなった、かつての戦争経験者は世を憂。

 

戦中は安眠できる生活こそが第一だと思い。

戦後それを強制的に寝かされる生活と履き違え。

さらに日夜ODする生活と履き違え。

ぶっとび。

もっぺん戦争に巻き込まれなきゃ目が覚めないものか。

アホか。

 

そんな危機感から、ついにOD政権に対抗する勢力が水面下で動き出す。

不眠隊と呼ばれる集団の台頭である。

 

彼等は根底から腐りきり、惰眠をむさぼる政府に憤慨し、眠る事を徹底的に否定し。

だがしかし、政府憎しのはずが、なぜか睡眠憎しに至ってしまった彼等もまた、ぶっとんでいたし。

 

彼等は睡眠憎しのあまり、朝昼晩と大量のブラックコーヒーと栄養ドリンクをガブ飲みし、瞳孔を極限に開く事を美徳とし、昼夜デモ集会という名のレイブパーティーに明け暮れ、ぶっとび、ついにはカフェインの過剰摂取で死亡者が続出するというバカげた事態に陥り。

 

眠剤にしろカフェインにしろ、どちらもODばかりしており、やってる事の根本が同じであるところが、かくもバカバカしく、どこか人間らしく。

惰眠右翼と不眠左翼の攻防はSNS上でも盛んに行われ、お互い自らのアイデンティティを正当化するための揚げ足の取り合いと傷の舐め合いに日々明け暮れ。

っていうかもう、いい加減こんなバカげたシミュレーションをする事に疲れ。野菜ジュースを少し飲み過ぎて。

そろそろこんなバカな事はやめにして、今夜はカモミールティーを飲んでゆっくり眠るナリ。

 

おそ松さんでした。おれあれあんまハマんなかったな~。オリジナルが好きなもんでどうしてもね。

 

なにはともあれ、ハッピーフレンズのみなさま、今年もありがとうございました。

 

でわでわ良いお年を。チャンチャン♫

 

●文/コラムニスト・タムリン

タムリン 1982年 2/4、江戸川沿いで育つ かしの木園出身。お母さんスウェーデン人 英検サンキュー♫ ヘラジカLOVE♡ 最近たまに喫茶店のマスター、aurora choppers、ブル、The R.O.Xさんの準レギュラー、S.G.G.K 東大宮代表。好きな寿司ネタは鯖 好きな焼き魚はサバ 好きな缶詰もさば!