2018.04.10

お題にコタえて⑮:タムリンの「2018 FIFAワールドカップの楽しみ方!」

全国のサッカーファンの皆さん、こんにちは! いよいよ来ますね! 4年に一度のW杯の季節が! ヒューッ! 全国のそんなにサッカーファンでもない皆さん、ちわっす。そろそろ来るっすよ。4年に一度のW杯の季節が。うえーい。

今まで興味がなかった方も、視点を変えれば楽しめるかもしれません。そんな訳で、私なりに今大会の楽しみ方をお伝えしてみたいと思います。

「永遠のダークホース」に注目せよ

もう何十年も前からそう呼ばれ続ける国がある。褒め言葉だかなんだかわからない称号を与えられたその国とはズバリ、半分我が母国、「スウェーデン」である。手前味噌ですみません、でも本当にそう呼ばれているんです。今大会に関して言えば、予選の時点で既にダークホースっぷりを発揮。プレーオフにもつれ込み、W杯常連国のイタリアをまさかの予選敗退に追いやり、世界中のサッカーファンをがっかりさせ出場権をもぎ取った。

スウェーデン代表がそのダークホースっぷりを見せつけた代表的な大会の一つが2002年「日韓W杯」である。イングランド、アルゼンチン、ナイジェリア、スウェーデンが総当たりで戦う事となったFグループは「死のグループ」と呼ばれた。当時のイングランドは最盛期のベッカム、ルーニーを擁し、アルゼンチンにはオルテガ、カニージャ、バティストゥータなど世界トップクラスの選手がズラリと揃っていた。両チームとも優勝候補であり、ナイジェリアもアフリカ随一の強豪国、スウェーデンはFIFAランキングでの評価も微妙で、誰もが予選落ちを予想していた。

スウェーデンはなぜか、無敗で一位通過した

この時も世界中のサッカーファンは落胆した。W杯本戦に進むとまずグループ戦があり、上位2チームしか決勝トーナメントには上がれず、スウェーデンの快進撃は人気国アルゼンチンをまさかのグループステージ敗退に追いやった。大会を引っ掻き回すスウェーデン代表は、有名選手を擁する強豪国のプレーを楽しみたいサッカーファンにとっては正直はた迷惑。

スウェーデン代表の実力の波はめちゃくちゃ激しい

強い時は強い、弱い時は弱い。長年見てますが、たまに本当に同じ国なの?と思うくらい。W杯にも一大会置きに出場する事が多く、忘れた頃にやって来ては番狂わせを起こし、大会に混乱をもたらす。そんな永遠のダークホースの名にふさわしいスウェーデン代表なのですが、ここ数年間の成績は芳しくなく、あまり大会を引っ掻き回せていない。その原因はハッキリしている。

ズラタン・イブラヒモビッチというとんでもない男がいる

この男、何十年に一度出るか出ないかのミラクルファンタジスタなのです。身長195㎝、体重95kと超大型選手なのに足元のテクニックがズバ抜けてうまく、トリッキーなプレイを得意としている。ついでに性格もズバ抜けてトリッキー。本来W杯を引っ掻き回し、大会を混乱に陥れる事を得意とするスウェーデン代表が、ここ数年間はズラタンという男にチーム内部を引っ掻き回され、混乱に陥り、自滅している。

ズラタン伝説

試合中に相手選手に頭突きをし、顔面を負傷させ、傷害容疑で逮捕された

サッカーをやる前はテコンドーをやっていた。練習中にチームメイトを正しいフォームで蹴る姿が何度か目撃されている

練習中に取っ組み合いの喧嘩をし、殺し合いに発展。周りがなんとか止めたが、お互いに重傷を負った

試合終了後、興奮しピッチに降りてきたファンが気に食わなかったらしく、殴る

愛車で公道を暴走。時速325キロで走り抜け、パトカーを振り切る

監督や指揮官と喧嘩ばかりし、クラブチームを転々としている

元チームメイトや関係者からズラタンに対して出る言葉は、選手として異常だという事と、人としても異常だという事。基本、悪口

スウェーデン語の辞書には「zlatanera」(支配する)という、ズラタンにちなんだ造語が正式に存在する

ズラタンW杯出場の物議

この男が加入して以来、スウェーデン代表はワンマンチームと化し、元々定評のあった組織力は崩壊、成績は芳しくないのだ。W杯を直前に控えた今でも、スウェーデン国内ではズラタンの代表入りに対し賛否が分かれている。何十年に一度のミラクルファンタジスタなのに、あんな奴代表に入って欲しくないという意見の方がやや多く、なんとズラタンを代表入りさせないための署名運動まで起きている。

ズラタンは、「おれはどっちでもいい。代表によばれなきゃバカンスへ行く」と言い放ち、監督は「ズラタンのバカから出させてくださいと言ってこない限り、こちらから呼ぶつもりはない」と言い放ち、事態は子供のケンカ状態になっており、現地では国を挙げての大変な騒ぎとなっている。

だが、結果なんてどうでもいい、W杯でズラタンを観たい!ズラタンは今年でもう36才なのです。これが最後のW杯になるでしょう。試合開始1分で審判を蹴り飛ばし退場してしまっても構わない、どうあったってW杯でズラタンが観たい! ズラタンが例えこんな男であっても構うもんか!

ズラタン名言集

「もし自叙伝を書くならタイトルは、『おれの名前をグーグルで検索するな』だな」

「自分がどれだけ完璧かを考えると笑いが止まらない」

「1つ確かな事は、おれのいないワールドカップなんて観る価値がない」

「プレーオフを勝ち抜くのはどのチームだと思う?」という質問に対し、「神だけが知っている」。「神に尋ねるのは難しそうだね」という質問に対し、「なぜだ? 君は今、神を見つめているじゃないか」

相手選手に怪我をさせた事に対し、「おれは意図的に怪我をさせた訳ではない。もしおれを非難するなら、その時はお前の両足を折る。意図的に」

「おれはキレたプレイをするために、常に怒り狂っている」

プレイスタイルがスウェーデン流か、旧ユーゴスラビア流かを尋ねられ、※ズラタンは旧ユーゴからの移民 「ズラタン流」

今時ロックスターでもこんなヤツはいない。マラドーナ以来の悪童、問題児。マラドーナとズラタンはバックグラウンドが似ている。共に貧民街の出身、サッカーのみでのし上がって来た。父はアル中、姉はヤク中、ズラタン少年は窃盗の常習犯だったそうだ。主に自転車を盗み、転売していたらしい。今や億万長者となり、高級車を乗り回すズラタンはこう語る。

「金は俺にとって一番大事なものではない。だが、騙されるってのは気分が悪い。無知な移民出身者がうまいようにカモにされるってのは許せない」

「向かい風を浴びながら戦ってきた。『ドリブルばかりする』『あいつは間違っている』とね。それでも“オレ流”を貫いてきた。アドバイスには耳を傾けるが、全て言いなりにはならない。『聞くが、聞かない』。これが俺の哲学だ」

ズラタンよ、それでいい。今だけでいいから監督の言う事を聞くフリしてくれ。

W杯楽しみですね。

いかがでしたでしょうか。少しはW杯に興味が湧きましたか? サッカーのルールはよくわからないけど、そんな選手もいるなら楽しそうだな、と思ってもらえたら何よりです。ルールなんて覚えなくてもいいのです、そもそもズラタンという男にルールがない。

最後にズラタンの名シーンを是非ご覧下さい。テコンドーの影響が感じられるトリッキーなプレイは、もはやサッカーではない。

●作 / コラムニスト・タムリン

タムリン 1982年 2/4、江戸川沿いで育つ かしの木園出身。お母さんスウェーデン人 英検サンキュー♫ ヘラジカLOVE♡ 最近たまに喫茶店のマスター、aurora choppers、ブル、The R.O.Xさんの準レギュラー、S.G.G.K 東大宮代表。好きな寿司ネタは鯖 好きな焼き魚はサバ 好きな缶詰もさば!