――ある日、下北沢のカレー屋でビールを飲みながらわたしは思った。アメコミとカレーって、なんか似ている。ポップで、スパイシーで、愛と希望がつまっている。
アメコミとカレーって、もしや宇宙最強のコンビネーションなんじゃない?
サノス、倒せちゃうんじゃない??
はじめまして!
アメコミとカレーが大好き貧乏OLのSATOMIです。(現在、インフィニティ・ガチ貧乏・ウォーを絶賛開催中!)
「アメコミとカレーのはなし」では、アメコミ映画の話をしながら都内近郊のカレー屋さんを合わせて紹介。2つのインフィニティな相性の可能性について探っていきたいと思います。
さて、せっかくのコーナーなので楽しい企画を考えましたよ!
私が来年の『アベンジャーズ4(タイトル未定)』に向けてMCU映画を復習したい!という超個人的な理由で、MCUリレーをしながらその作品に合ったカレーを決めちゃおうってね!
早速ですが、MCUの説明をサラッとしたいと思います。
MCUは、マーベルのヒーロー達が同一の世界観を共有した映画・ドラマ作品群の総称で、マーベル・シネマティック・ユニバースの略称です。(マーベルは、スパイダーマンやアイアンマン達を生み出したコミック会社だよ!)
『アイアンマン』や『キャプテン・アメリカ』といった単独映画を始め、ヒーロー達が集結して戦う『アベンジャーズ』シリーズ、Netflix限定ドラマまでMCUの世界は広がっています。
今、全国あちこちで見かける「ガチ全滅」のコピーがついた「アベンジャーズ/インフィニティウォー」は、MCU10年の歴史の集大成とも言える作品なんです。
現在までに公開されているMCU映画は、19作品。
このリレーでは、その作品達を公開順に追っていこうと思います。
第一弾は『アイアンマン』(2008)
トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、アメリカの軍需企業スターク・インダストリーズのCEOで大富豪のプレイボーイ。マサチューセッツ工科大学を17歳、首席で卒業した天才発明家でもあります。
『アイアンマン』は、トニーが開発したクラスター型ミサイル、「ジェリコ」のプレゼンテーションに行ったアフガニスタンでテロリストに誘拐されるところからお話が始まります。
トニーが誘拐された先にあったのは、スターク・インダストリーズ製の大量の兵器。自身が開発している兵器がテロリストの手に渡っていたことに絶望するトニーでしたが、一緒に誘拐されていたインセン博士の力を借りてパワードスーツ(空を飛べるよ!)のマーク1を作って脱出を図ることに成功します。
そして、この事件を機にトニーの会社は軍需産業から撤退。自身がアイアンマンとして自国を守ろうと決意します。
わたしがアイアンマンに魅力を感じるのは、傲慢でプレイボーイなトニー・スタークというキャラクター性、そしてアイアンマンのスーツが絶望の淵から這い上がるようにして生み出されたものだということです。
トニーは会社をお父さんから継いでいるのですが、両親を21歳のときに事故で亡くしています。お父さんとの唯一の繋がりだった会社の兵器が、テロリストの手に渡っていたなんて相当なショックですよね。家族がいない彼にとって、会社の存在というのは絶対的だったはずです。
誘拐され、自身も負傷して誰も助けに来ない状況でのこの絶望感。そこでインセン博士がトニーにかけた言葉が、
「このまま死ねるか?偉大なるスタークがこの世を去るのか?何かしないのか?」でした。
トニーは自身の持つ能力を最大限に使い、パワードスーツを作ることを決意します。
これは、ロバート・ダウニー・Jrが若い頃から薬物問題を抱えていて役者として映画業界から疎まれていたこと、そこで役を勝ち取り最強のキャラクターを生み出し自身のキャリアを復活させたこと、また業績不振に陥っていたマーベルが映画スタジオを立ち上げ、一気に世界中が熱狂する映画を生み出したという復活劇にも重なって、すごくドラマを感じるストーリーです。
私がアメコミを好きな理由は、まさにこのドラマから感じる「希望」にあります。スーパースーツやパワー以外は私たちと同じ人間の彼らが、人生の中でどん底を経験したり痛い目を見るけれど、自分の国を、大切な人を、そして信念を守る為に立ち上がって戦う。その姿に勇気づけられて、自分も強くなれるような気がして、彼らをヒーローとして応援したくなるんです。
また、『アイアンマン』では秘書ペッパー(グウィネス・パルトロウ)とのロマンスも見所。トニーを支える強さと母性に溢れた逞しいペッパーの姿に、大人の男性はイチコロなのではないでしょうか。
『アイアンマン』と一緒におすすめしたいカレー屋は、『VOVO』
村上春樹が愛した伝説のカレー屋、原宿『GHEE』が原点の、学芸大学にあるお店です。『VOVO』のオススメは、コンビネーションカレー。4種類あるカレーから好きなルーを2種類選ぶことができます。何度か行った中で、私が一番好きなのはキーマカレーとビーフカレーのコンビネーション。どん!
シンプルにスパイスの効いた辛めのビーフカレーと、野菜とコーンの甘さが食欲をそそるお肉たっぷりなドライカレー、交互に食べたり混ぜて食べるとものすごく力が湧いてきます。
『VOVO』はカレー界における圧倒的不動の人気者だというところがアイアンマンっぽいのと、私がカレー屋めぐりを始めたころに食べて感動したお店だったので選びました。
近所には私の好きなかわいい古本屋さん、「SUNNY BOY BOOKS」もあるしデートにぴったりのお店です。女の子を連れて行ったら、「こんな美味しいカレー初めて!」って言われてモテちゃうかも。プレイボーイ、生まれちゃうかも。
●『VOVO 学芸大学駅前店』
東京都目黒区鷹番2-21-8
定休日:水曜日
次回は、怒れるヒーロー『インクレディブル・ハルク』だよ!
●文/ SATOMI