2018.03.8

『オッちゃん世にはばかる』⑩:「トラウマが判明」

宴は終わった。話を小学生時代に戻そう。

2年生になる春休みに、東北から関東の地方都市に引っ越したんです。

都市、というほどじゃなかったけどね。

父親が営業マンで、転勤です。

 

最初の引っ越しは2歳で記憶にないんで、物心ついてから初めて環境が変わったんですね。

新しい学校ではみんなが珍し気に寄ってくるし、言葉がよくわからないし、もう不安と緊張で、毎朝お腹が痛くなって、早退したり休んだり。

5月の家庭訪問を待たずして、担任が家に来ましたよ。

 

この担任がねえ・・

校庭で草取りかなんかしてるとき、僕に「オッ君、ハクボク取ってきて」というんですよ。

「ハクボク・・・?」

「ハクボク知らないの?」

「・・・」

担任、別の子に「〇〇君、ハクボク取ってきて」

彼が持ってきたのはチョークですよ。

なんだ、チョークかよ。チョークって言ってくれればわかったのに・・・

すんげー惨めな気分になった。

 

あっ、今わかった。僕が方言に興味があるのはこのせいだ。

やたら方言が気になるんだ。(つーか、ハクボクは方言か?)

おお、東京饗宴、サンキュー、サンキュー!!

 

そんなわけで親は相当心配してたみたいだけど、だんだん慣れて、仲良い友達も出来たし、楽しく過ごしたな。

3年生では学級委員やったんですよ、これでも。

 

その町では、そこにあった小さな教会に行っていた。

小さいわりに、子供が多かったね。

あれはほとんど牧師の息子の同級生たちだな、男子も女子も。

息子君は2つ年上で、スピッツのヴォーカルみたいなクールな感じで、少年野球チームのエースで、憧れでしたね。

日曜日はいつも、礼拝が終わると僕をキャッチャーにして、自分で実況しながらボールを投げた。

僕がプロ野球に目覚めたのはもう少し先だから、全然わからなかったけど。

(彼がかぶっていた帽子のマークがジャイアンツだというのも、だいぶ後で知った)

 

夏休みには教会のみんなで泊りで旅行も行きましたね。

そういう家庭的な雰囲気は、地方の小教会らしくてよかったよ。

 

教会学校のイベントで、食事のメニューを何にするか希望をとったの。

僕が最初に手を挙げて「カレー!!」と言い、そのあと誰かが「ハンバーグ」と言った。

多数決を取ることになって、圧倒的多数でハンバーグになった。(カレーは僕一人だったかも)

僕がカレー好きなのを知っている優しい牧師夫人が、すごく同情した目で僕を見ていた。

しかし、ハンバーグ!!

なぜに、イベントでハンバーグなどという「個別の」「ちんまりした」メニューになるんだ!?そんなもん、家で食べれ!!

僕にはいまだに納得できてないな、これは。

 

カレー、好きなんだ。

給食がカレーの日はずっと楽しみだったんだ。

今でも出張先ではインドカレー店を探す。(ないとラーメンになる)

 

ぬカレー、いつか食べたいね。

 

じゃあまた。

オッちゃんでした。

 

●文/オッちゃん
クリスチャン家庭に生まれ、高校時代に洗礼を受ける。50にして天命を知る。某プロテスタント教会所属の現役クリスチャン。趣味は読書、映画、80s、モノ書き。愛読書はもちろん聖書。編集長とは不思議な赤い糸で結ばれている。